カヤの平高原で日本一美しいブナの森づくり
- 活動日
- 2015年6月20日(土) ~21日(日)
- 活動場所
- 長野県下高井郡木島平村カヤの平高原牧場
活動レポート
めざすは300年後の世界自然遺産の森!
今回も多彩なメンバーがせいぞろい

お昼は火口そばに野菜の天ぷら、おにぎり。どれもおいしい!
梅雨のまっ只中、東京は数日ぶりの晴れ間がのぞきました。「ふだんの行いがいいもんね!」と言い合いながら、バスに乗り込む参加者一同。本日のメンバーは会社の仲間同士や親子3世代での参加など、とても多彩です。長野県北の木島平村までは、休憩を挟みながら4時間半ほどの予定でしたが、ずいぶん早めに到着しました。お昼ご飯は名物の「名水火口(ぼくち)そば」。雄山火口と呼ばれる山ゴボウの繊維がつなぎに使われたおそばは、風味が豊かでのどごしがよく、みんなあっという間に完食。再びバスに乗り込み、山道を登って標高1500メートルのカヤの平高原へと向かいます。現地集合の八十二銀行のみなさんとも合流し、さっそく準備。折りたたみのリヤカーがテキパキと組み立てられ、スコップがリレーで各自に手渡されます。いつもながら、手際がいい!交代でリヤカーを押しながら、作業場所へ。
まずはブナの稚樹を見つけよう

カヤの平高原へ到着。隊長によるスコップ授与式からスタート。
少し登るだけで、シラカバやダケカンバからブナの森へと植生が変化していきます。足元にはいろいろな木々が芽吹いていますが、何度か訪れている参加者は目ざとくブナを発見していました。苗の掘り採りをするのは、ブナの森の縁の部分。植林に適した膝丈くらいまでの大きさの稚樹を見つけ出し、根を切らないようにスコップを入れていきます。母樹である大きな木の周りには、高さ2〜3メートルに生長した若いブナが密集し、ちょっと足元が見えにくい。「どれがブナ?」と目を凝らしていた初参加者たちも、すぐに見分けられるようになり、どんどんペースアップして行きます。日当たりのよい牧草地には食べごろのワラビがたくさん生えていて、途中からワラビ採りに夢中になる子どもたちもいました。
昨年、一昨年に植えたブナも元気に育っていました

苗の掘り採り。地面がかたいので、全体重をかけてスコップを入れます。
1時間ほど作業したところで、パラパラと小雨。いつもは1日目に苗の掘り採り、2日目に植林というスケジュールで作業を行いますが、今回は翌日も雨が心配されることから、掘った苗はすぐに植えつけ。苗がいっぱいになったリヤカーが次々に植林する区画へと運ばれていきます。一昨年と昨年に植えたブナが無事に冬を越し、新しい葉を伸ばしている様子が目に留まり、うれしくなります。本降りになる前に植え終わり、この日は撤収。明日も作業ができますように!夕飯は川沿いのキャンプ場でBBQ。少し肌寒く、最初はあまりビールが進みませんでしたが、飲み始めるとどんどん缶が空いていく!少しずつ暮れていく田園風景を眺めながら、ゆったりと楽しい時間をすごし、ほどよくほろ酔いで宿泊場所へと向かいました。
雨に負けるな!2日目もハイペースで植林
翌朝、昨日よりも雨が強く、ロビーに集合した一同はあわただしく雨具の準備。作業ができるかどうか微妙なところです。ところが、「いや、向こうに着いたら晴れるよ!」と何やら確信めいた表情で、着かけていたレインウェアを脱ぐ竹垣隊長。小一時間ほどバスに揺られてカヤの平に到着すると、何と、森のオトコの勘が当たりました。さすがに晴れてはいませんが、パラパラと小雨が降る程度で十分作業ができそうです。雨足が強くなる前にと手早く準備をしてブナの掘り採りへ。今日の場所は、昨日に比べてブナが見つけやすく、土もやわらかくてどんどんはかどります。あっという間に苗が山積みになっていくリヤカーを、交代で植えつけ場所へと運びます。やっぱり雨が気になるのか、リヤカーのスピードも速い速い。植えつけもスピーディーかつていねいに。本格的に降り始めるころには、どうにか掘り採った苗をすべて植え終わることができました。2日間での成果は、約800本。恵みの雨が、幼い苗をしっかりと土に根づかせてくれることでしょう。
締めは温泉とオープンしたての道の駅へ!
片づけを済ませ、カヤの平高原ロッヂで大盛りカレーのお昼ご飯。ロッヂのご主人が「おつかれさま!」とねぎらってくれました。お腹を満たしたあとは、恒例の馬曲(まぐせ)温泉でひと休み。新緑の山並みが一望できる露天風呂で、冷えた体もポッカポカに温まりました。そしてツアーの締めくくりは、5月にオープンしたばかりのファームス木島平。「農の村」として知られる木島平の産直品が並ぶ直売所やカフェ、キッチンスタジオなどが併設された道の駅です。馬曲温泉の濃厚なソフトクリームも人気ですが、ここのジェラートやスムージーもおいしい!みんな、すっかりリフレッシュした表情で、帰路へとつきました。次回のブナの森づくりツアーは9月を予定。高原の秋の風景を楽しみながら、未来の森を一緒に作りましょう!
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あっという間にコンテナが満杯に。
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苗を植えたあとは、根元をていねいに踏み固めるのがコツ。
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手前側に見えるのが一昨年と昨年に植えたブナ。厳しい冬に負けず、元気に育っています。
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1日目の作業終了。明日も降らないといいね!
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お肉に野菜、海鮮とボリュームたっぷりのBBQ。
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2日目朝、のんびり朝ご飯を食べるウシたちが出迎えてくれました。 今日もハイペースで苗を掘ります。 植林場所へダッシュ! 馬曲温泉では、お風呂のあとのソフトクリームが定番です。 Voice
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今日もハイペースで苗を掘ります。
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植林場所へダッシュ!
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馬曲温泉では、お風呂のあとのソフトクリームが定番です。
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─参加者の声─
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柴田雄行さん、日向野ららさん、武藤かず子さん
会社のボランティア月間で、同僚3人と参加しています。ぼくの実家は木材の加工をやっていて、子どものころからいろいろな木が身近にあったので、ちょっと懐かしい気持ちになりますね。ブナの木の特徴を生かした植え方が面白いな、と思いました。(柴田さん)/自然に触れられるボランティアがいいな、と森ライの活動を選びました。ふだんはずっとオフィスの中にいるので、すごく新鮮です!(日向野さん)/アウトドアはときどき高尾山に登るくらいなので、大自然に囲まれる非日常感がいいですね!苗の掘り採りは没頭できて好きです。(武藤さん)