今年はどうだ?アカマツの森で柴かきと菌根菌調査ツアー
- 活動日
- 2015年年10月3日(土)~4日(日)
- 活動場所
- 長野県伊那市富県地区
活動レポート
あのお宝きのこに対面できたでしょうか。 ドキドキの菌根菌調査!
山の仕事人の映画で気分を高める
バスに揺られ、期待を胸に伊那に向かいます。車中では、40年ほど前に製作された、民俗文化映像研究所のドキュメンタリーフィルム「奥会津の木地師」を上映。見応えのある内容でした。一昔前の木地師さん(山から伐り出した木を、ろくろを用いて椀などに加工する職人)は、山のすべてに通じているかのよう。木や笹の葉など、そこにある山の資源で作業場となる小屋をつくり、水路も引いて…感嘆。人と森との関わりは長く、それは地域の文化でもあります。いつもとは違った切り口の学びになりました。
まさかのアクシデント?に参加者騒然!
伊那入り。お昼ごはんにカレーを食べ、狭い山道も通行できる小型バスに乗り換えて、いよいよアカマツの森に。事前調査でマツタケが顔を見せていなかった森ライの作業エリアに行く前に、マツタケ山のオーナーのはからいで実際にマツタケが見られる場所に向かう一同。せっかくなので、みんなでプチ・マツタケ狩り体験ができたら…と、事前に段取ってもらっていたのです。ところが!この日の朝、なんとマツタケが根こそぎ採られて(盗られて)しまっていました。衝撃的な事件です。参考までに現場に立ち入ると、掘り返されたようなあとが数カ所。残念!別の種類のきのこを観察して終了。
なかなか楽しい、熊手で柴かき
気をとり直して、本来の目的遂行です。ヘルメットを着用し、専用の熊手を手にする森ライの柴かき隊。この度は、当活動を支援してくれている「コスモ石油エコカード基金」の会員の皆さんと合同のツアーです。森ライチーム、コスモチームに分かれて、さぁ、柴かき、柴かき!少々急な斜面であり、ゴロゴロとした石やツル状の植物が邪魔する所もありますが、実はこの柴かきの作業、なかなか面白いと評判なんです。来年、再来年への思いを込めて、表面の松葉や小枝などを取り去ります。だんだんとすっきりしていく様子は夏の下草刈りにも似て、達成感を得られます。
夜もまた、良い時間
今日のところはお疲れさまでした!作業を終えて宿泊施設にチェックイン。一息ついたら楽しい夕食です。やはり幻のマツタケが食卓の話題に。夢に出てきそうです。食後、森ライチームは、国産の杉の端材を材料に、ジャムスプーンやバターナイフをつくる木工体験。ナイフ一本で成形します。先生の見本はひとつなのですが、出来上がりはさまざまで、「性格が出ますね」と笑い合いました。森に入るのとはまた別の感覚で、木への愛情がわく作業です。このあとは、大浴場でお風呂に入ってから、一杯やったり、お部屋でラグビーのW杯を観戦したり。宿泊を伴うツアーの良さですね。
朝から作業、そのあとのお楽しみは…!
爽やかに早起きして、再びアカマツの森へ。昨日よりたっぷりめの柴かき。熊手に引っかかる植物を、ハサミでチョッキンする作業も加わりました。視界に入る範囲はほとんどやっつけて、「絶対筋肉痛だ…」という声もちらほら聞こえた頃に終了、撤収です!再びミニバスに乗り込み、昼食会場へ。そこで見たものは…!疲れも吹き飛ぶごちそうでした(涙)。ジビエをお得意とする、地元「ざんざ亭」さんの鹿肉料理、そしてマツタケのおにぎり!いろいろきのこ汁もあります。疲れが吹き飛ぶどころか、ここへきて一同のテンションMAXです!
森のクイズの豪華賞品は、やっぱりあのきのこ!
「おいしい」「おいしすぎる」と、涙せんばかりの幸せな昼食タイム。お風呂で汗も流して、ご機嫌なまま、帰路につきます。途中、道の駅でお土産も買いました♪帰りのバスでは、今回のツアーのお楽しみを畳みかけるように、竹垣隊長と岩崎隊員が、「恒例の森のクイズです。正解率上位5名の方の賞品は…!」と、再びスターきのこ・マツタケを取り出しました!バスでくつろいでいた一同、急に背筋が伸びるの巻!正真正銘の国産(長野県伊那産)マツタケを獲得したみなさん、おめでとうございます!盛りだくさんな2日間はこれにて終了。お疲れさまでした。また来年もぜひ!
Voice
─参加者の声─
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須賀春奈さん
お友だちに「マツタケが採れるかもしれないよ」と誘われて来ました。もともと森が好きで、トレッキングやハイキングに出かけると、とってもリラックスできるんです。ふだんの仕事はデスクワークが多いこともあり、本来の自分に戻れる場所でもあります。柴かきは思っていたより大変ですけど、作業後のすっきりした様子を見るとうれしくなりますね。マツタケ狩りは叶わなかったですが、ほかに面白いきのこを見ることもできて満足です。