蓮沼殿下海岸造成地の台風9号による被害に緊急対応
- 活動日
- 2016年9月19日(祝)
- 活動場所
- 千葉県山武市 蓮沼殿下海岸
活動レポート
台風被害に遭った
クロマツ苗緊急救出作戦を実施。
暴風で倒れた約700本の苗起こし。
2013年植栽地が台風被害に!
9月3日(土)に森ライの森づくり活動で蓮沼殿下海岸を訪れたときは、何本か風で倒れてしまった苗はあったものの、概ね無事だと安心していたのですが、2013年に植林をしたエリアではほとんどのクロマツが強風で倒されていますよ、との連絡が入りました。送っていただいた写真を見るとかなりひどい状況です。この場所は、すぐ近くに海岸に抜ける道があり土手が少し低くなっているので、このエリアだけ特に強い風が吹き荒れたようです。倒れたクロマツの苗の上には飛ばされてきた砂が積り、自力では元に戻りそうにもありません。
有志メンバーが休日返上で救出に出動
蓮沼での津波被害林復活プロジェクトの当初からお世話になっている樹木医の関さんに相談したところ、苗を起こし、支柱を立てて棕櫚縄(しゅろなわ)で結束して養生してみては、とのことでした。3~4年は養生した方がいいとのことなので、結束する紐はタコ糸や麻縄ではなく腐食に強い棕櫚縄を使用した方がいいとのアドバイスをいただきました。。シルバーウィークの最終日、11月19日に森ライ有志メンバーで現地に赴き、台風被害に遭ったクロマツの救出作戦を実施しました。
1本1本助け起こして養生します
今にも泣きだしそうな天気でしたが現地集合組も合わせ7名が参加。海岸へ続く歩道の脇の防風柵は一部が倒れて砂に埋もれていました。よほど強い風が吹き荒れたようでクロマツはぺたんと倒れ、枝が大量の砂をかぶっているので起き上がれません。苗が倒れている方向をみると放射状になっていたので、このエリアに局地的なダウンバーストが吹いたのかもしれません。また、2013年に植林した苗は腰から肩の高さにまで育っていたので、植えたばかりの小さな苗より風の影響を受けやすかったのかもしれません。状況を把握したらさっそく救出作業を開始。枝から砂をどけてクロマツを直立させます。そして残っている目印棒をしっかりと立て直し、そこに棕櫚縄で結束しました。生育して幹が太くなることも考慮してゆとりをもたせて結束します。
約700本のクロマツを救出
お昼の時間に雨が降り始めたので車の中に入って昼食に。お昼を食べ終えるころには止んでくれたので助かりました。昼食後も2時間ほど作業を続け、約700本の苗起こしを完了しました。海岸林の夏の作業というと下草刈りだけと思っていましたが、こんな作業もあるのですね。暴風で倒されたのが一部のエリアだけで助かりました。今年の下草刈りでは、アシナガバチの巣が多く、どれもが地表すれすれに巣をつくっているのが特徴的でした。アシナガバチが低い位置に巣をつくる年は台風が多いという言い伝え?があるのですが本当でした。さて、ボランティアのみんなが一生懸命植えてくれたクロマツ。台風被害に負けずに元気に育っていってほしいものです。