雨に負けるな! 学生と社会人の垣根を越えたコラボ型 森林ボランティア活動
- 活動日
- 平成30年9月15日(土)
- 活動場所
- 八王子市上川の里 特別緑地保全地区
活動レポート
ようやく秋めいてきた9月半ばの週末、 青山学院大学の学生さん、JTの社員ボランティアさんと雑木を伐採!
曼珠沙華の花が咲きはじめた秋も間近な雨の日、元気な26名の猛者が森の保水能力アップに尽力
今年の夏はホントに暑かったですネ〜! 容赦なく照りつける灼熱の太陽の下での九十九里浜での下草刈りを無事乗り越え、ここ八王子の森での自然観察も無難にこなし、9月も半ばになって、ようやく秋の気配を感じられるようになってきました。今回お集りいただいたのは、JTさんからの3名と、青学さんからの26名です。青学さんの26名は、SHANTI SHANTIというサークルに所属する面々で、この4月にも伐採作業に来ていただいているので、今回が2度目ということになります。SHANTI SHANTIさんは、世界70か国以上の国々で住宅支援を行っている国際NGO「ハビタット・フォー・ヒューマニティ」に所属するボランティアサークルで、年に2回、海外の貧しい地域の方々のための住居建築のお手伝いに向かうのを活動のメインに据えながら、300名を超える部員を抱え、国内でも数々のボランティア活動を行っているサークルとのこと。この、なんとも頼もしい若者たちとともに、今回も森の雑木伐採です!
「緑のダム」を目指して森を整備
私たちが活動を行っている上川町の特別緑地保全地区は、丘陵地が浸食されて谷状になった谷戸(やと)と呼ばれる地形で、谷戸は周囲の森林からの湧き水を利用しやすいことから、水稲耕作に適した場所として、40年ほど前には山に向かって数十枚の棚田を有していました。私たちは、その後放置され、荒れてしまったこの地で、昨年から「里山あそびと田んぼ復活大作戦」と題して40年ぶりとなる稲作をはじめています。しかしながら、放置されて久しい山からの湧き水は、期待にはほど遠いほどしか得られないのが現状です。今後、田んぼを拡大していくためにも、水源の確保は必須です。そのためには、周囲を取り囲む森の整備が不可欠です。暗い森の原因となっている雑木を伐り、光が入って下草が生えるようになれば、雨水が地面にしみ込みやすくなります。健全な森は「緑のダム」とも呼ばれ、降った雨を地面に貯水し、養分豊富な湧き水となって周囲を潤してくれます。また、明るい森は、歩きやすく、山の自然を楽しみにやってくるハイカーたちにも快適な空間を提供します。そんな森を目指して、この日も、暗い森の一因となっているアオキという低木を中心に、雑木を伐っていきました。
急斜面のうえに雨でぬかるんだ足元に注意しながら雑木と格闘
声を掛け合うなど、木が倒れる方向への安全確認をしっかりしながら、鋭利な刃のノコギリの扱いに注意をしてケガのないように作業を進めることが最も重要ですが、要領さえ覚えてしまえば、それほど太くない木を伐ること自体は難しいことではありません。とはいえ、この日は雨なので、足場は滑りやすく、そのうえアオキが密集しているのはその場に居続けるのも大変なほどの急斜面です。そんな環境でも音を上げることなく、集まってくれた学生さんたちは次々と木を伐り、伐った木を運び出し、ときおり余裕の笑顔を見せながら、確実に作業を進めてくれたのでした。感謝!
2日にわたるボランティアに感激
午前中に2時間半ほど作業をしたのち、昼食を挟んで、さらに午後も約2時間。ギコギコ、ミシミシ、ドッサーンと、山のなかに木を伐る音を響かせながら、約5時間半。周囲が次第に明るさを取り戻してくるのを感じながら、この日の作業は終了。そしてなんと、SHANTI SHANTIの面々は、あきる野市内で1泊して翌日は林内の伐採木の搬出を手伝ってくれたのでした。連日どうもありがとうございました。やっぱり若いチカラって素晴らしいなぁ!
Voice
─参加者の声─
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加山善紀さん(日本たばこ産業 東京支社)
「今回はJTの社員として活動報告のレポートを書く立場ではありましたが、作業にのめり込んで、いつの間にか仕事ではない意識が8割くらいになっていたように思います。JTが助成している森は全国に9か所あり、私はもっとも近い小菅で植林や伐採も経験していますが、今回は学生さんとコミュニケションがとれたのも良かったですね。ここは本当に途方もなく広く、森の木々もすごく生い茂っていましたが、みんなで作業をしているうちに、だんだん森に光が入ってくるようになって、作業が進んでいる感じが気持ち良かったです」