今年は餅米とフサコガネ。みんなで田植えをいたしましょ。
- 活動日
- 平成30年6月2日(土)
- 活動場所
- 東京都八王子市上川の里 特別緑地保全地区
活動レポート
晴天に恵まれた梅雨入り直前の6月初旬。
泥だらけになりながら、せっせと田植え&森仕事!
コンディションは抜群。いざ餅米の苗植え!
梅雨入り直前の、カラッと気持ち良く晴れた土曜日。クルマを走らすうちに、次第に森がもたらす濃厚な空気に包まれてくると、上川町特別緑地保全地区に到着です。今年も田植えの季節がやってまいりました! じつはすでに先週、豊田通商さんにご尽力いただき、手前から2段目にフサコガネという品種の苗を植え終わっているので、今回は1段目の田んぼが対象です。この日集まってくれたのは11名とやや少なめではありますが、抜群のコンディションの中、頑張って餅米の苗を植えていきました(キャンセル11名にびっくりしましたが…)。
苗は24×30センチの長方形の4隅に配置
植え方は、苗2〜3本を指先に取り、水の下にある泥の中に第二関節くらいまで沈め、そのあと指先をぎゅっと折り畳むようにして苗が動かないように軽く固定していくのが「手植え」の基本です。植える箇所は、「田植え綱」と呼ばれる綱の後ろに1列に並び、24センチ間隔に印のついた箇所に沿って植えていきます。植え終わったら、田植え綱を30センチ後方にずらし、また印の箇所に植えていく作業を繰り返すことで、苗は24×30センチの長方形の角に配置されます。この間、ぬかるみにめり込んだ足を抜きながら移動するので水に尻餅をつきやすいので用注意。でも、そんな人が登場するのも「お約束」のひとつ。この日も坊やが場を盛り上げてみんなを笑顔にしてくれましたが、作業は確実に進められ、苗はきれいに植えられていきました。
たっぷり汗をかいたあとはバーベキューのお昼
午前中いっぱい田植えを続けたら、お昼ご飯です。この日は、ソーセージ、豚肉、牛肉、野菜、焼きそばを焼きながら、炊き込みご飯も登場。爽やかな笑顔に包まれながら、しばし小休止。いつもながら「バーベキュー人気」は健在です!
谷戸という古くから稲作が行われてきた土地
ところで私たちが作業を進めている八王子市上川町特別緑地保全地区は、丘陵地が浸食されて谷状になった、典型的な「谷戸(やと)」と呼ばれる地形です。谷戸は、周辺の森林からの湧き水を確保しやすいことから、大量の水を必要とする水稲耕作に適した場所として、治水・利水の技術の進展によって平野部での新田開墾が盛んになるまで、古くから稲作が営まれてきました。とはいえ、谷戸が優れた集水域であるためには、周辺の森に降った雨がしっかり地面に蓄えられていく必要があります。そのような保水能力の高い森であるためには、日の光が適度に入って、降った雨が木々に遮られることなく地面に届き、地面には草がはえ、木々が根を広く張り巡らせていることが重要です。
森が保水力を取り戻すために混んだ木々を伐採
昔は、この地に暮らす人々が生活のために必要な食料や燃料、道具を作るための材料を調達するために森に入っていたため、森は自然と整備されていました。しかし今は、人の手が入らず暗い森になり、保水力も乏しい状態です。そこで、田植えの次の作業は、森の整備です。今回は、暗い森のなかに大量に育てしまったアオキという低木を中心に伐採し、少しでも森の中に空間を作っていく作業をしていきました。こうしてこの日の作業はすべて終了。皆さん、今回もお疲れさまでした!
Voice
─参加者の声─
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宮野さんご一家
森ライは、去年の夏の虫取り以来、2度目の参加になります。そのときは、私と長男と次男の3人でしたが、今回の田植えは妻がネットで見つけて“パパ、これ申し込もうよ”と、妻の方がノリノリで、今度は家族5人全員でやってきました。田植えと森の伐採で、私は少々腰にきましたが、子どもたちは疲れた様子も見せずに楽しんでいました。日頃から家族で出掛ける機会をたくさん作るよう心掛けていますが、家族全員でとてもいい経験をさせていただいたと思います。