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2019/7/28 Updated

草刈りの夏をたのしもう!九十九里浜での復興草刈りツアー2019

活動日
令和元年7月6日(土)
活動場所
千葉県山武市 蓮沼殿下海岸

活動レポート

苗の光合成のジャマをする雑草をザクザク刈る 20数回目を数える「夏の風物詩」

2011年3月11日の東日本大震災から5か月後の同年8月から始まったプロジェクトも丸8年。この日は、苗の光合成のジャマをしている雑草を刈っていく、この地での20数回目となる「夏の風物詩」のために、55名の方々にお集りいただきました。
苗の生長に欠かせない「下草刈り」

草に覆われた目的地で、まずは作業内容を説明。

東日本大震災は千葉県にも甚大な被害をもたらし、ここ山武市でも9.32ヘクタールもの海岸林が津波による塩害によって失われました。私たちは2011年5月に千葉県と「法人の森協定」を結び、同年8月からの現地調査〜伐採〜地拵えを経て、2012年春より植林をスタート。これまでに5.6ヘクタールにおよそ5万6000本のクロマツの苗を植えてきました。苗を植えるのが春なら、夏は生長過程にある苗を取り囲む雑草から救出して、光合成を充分に行えるように日当りのいい状態にしてあげる「下草刈り」のシーズンです。森づくりというと、まず植林を真っ先に思い浮かべる人は多いと思いますが、下草刈りは、植えた苗が大きく育っていくために必要不可欠な作業です。

目印棒を頼りに苗の周囲の雑草を除去

深いところでは大人の胸ほどの高さまで伸びた雑草も。

この日の対象となるのは、今年の春に苗を植えた0.4ヘクタール相当ですが、余力があるようであれば、その隣の昨年の植林地にまで広げていきたと思います。植えたばかりの苗は、苗よりずっと生長の早い雑草に覆われてまったく見えなくなっています。そんな苗のある場所を見つけるのを容易にしてくれるのが、苗の隣に差しておいた目印棒です。鋭利な鎌によるケガや、“夏の作業の天敵”蜂に気をつけながら、雑草と一緒に大切な苗を刈ってしまう「誤伐」にも注意しつつ、午前中一杯、目印棒の隣に植えてある苗を救出するために、苗を取り囲む雑草をザクザクと刈っていきました。

午前中のうちに目標を上回る草刈り完了

作業を終えて全員集合!

蜂の被害にあった方が2名ほど出てしまいましたが、幸い軽傷で済み、空模様も小雨から薄曇り変わり、20度を少し超えた程度の涼しい気候も手伝って、午前中のうちに0.5ヘクタールほどの草刈りを達成して作業終了。昨年植林した個所にまで作業を広げ、目標を上回る範囲をすっきりさせることができました。現地集合組はここで解散です。いつもどうもありがとうございます!

お昼のお楽しみは地元の海の幸たっぷりの「舟盛り定食」

地元の新鮮な海の幸がたまらない「舟盛り定食」。

現地解散組を見送ったら、新宿からのバス組は「ホテル 浪川荘」のお風呂で汗を流し、再びバスに乗って「さかな屋の食事処 うおたみ」に向かいました。ここでのお楽しみは海の幸がたっぷり乗った「舟盛り定食」です。希望者はビールや日本酒で乾杯しながら、新鮮な魚介を堪能! 店のママさんから地元でとれた貝「ながらみ」の塩ゆでをお土産にいただき、これをバスのなかで食べたりしつつ、行きにも寄った道の駅「オライ蓮沼」経由で家路につきました。皆さん、お疲れさまでした!

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  • バスから降りて、目的地へと向かう一行。その横は、すでに下草刈りの必要がないまでに生長した2014年の植林地。

  • ここがこの日のターゲット。ご覧の通り草ぼうぼうです。

  • 「今日も頑張るぞ〜!」で「エイエイ、オー!」。

  • 鋭利な鎌を使うので、作業はある程度間隔をあけて行います。

  • 草むらのなかから何かのタマゴを発見。キジかな?

  • 「草刈りは楽しい!」。森ライ参加のベテラン女子は笑顔でザクザク。

  • 再び太陽の光をたっぷり浴びるようになった苗。今年初めて使用したポット苗も順調に育っていました。

  • 雑草に埋もれていたところがすっきりキレイになりました。

  • 草刈りでかいた汗をお風呂で流したあとに楽しむ海の幸。サイコーです!

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Voice
─参加者の声─
  • 笠原さんご家族(日本メドトロニック)
    「勤務先では毎年6月、社員にボランティア活動への参加を勧めていまして、いくつかあった選択肢のなかから選んで、今回初参加です。千葉県の内陸部の液状化はニュースで見ましたが、海岸林が津波の被害にあっていたのは正直なところ初めて知りました。被害のあった海岸林の枯れた木を伐り、新たに植林し、そして今回の草刈りと、一からやっているのは凄いことですね。人がたくさん集まってやる価値のある活動だと思います」
  • 高田ひとみさん(日本メドトロニック)
    「楽器づくりなどインドア(社内)での会社主催の森ライさんのボランティア活動には参加したことがありますが、アウトドアでの活動に参加するのは今回が初めてです。参加理由ですか? 単純に草刈りがしたかったということですね。鎌でバサバサ切っていくのは壮快で楽しかったですし、ストレス解消になりました。でも本当は、いちばんの目的はお風呂かな(笑)。身体を動かして汗をたっぷりかいてから入るお風呂が大好きなんです」
  • 高村正裕さん(TOTOバスクリエイト)
    「千葉の佐倉市に住んでいるので、子どもの頃は、ここの近くにある蓮沼海浜公園や殿下海岸にも来て、青々と茂っている海岸林の姿も見ていました。草刈りというと、普段は年に2回ほど家の庭の手入れをするくらいなので、ここの作業とは比べ物にはなりませんね。こうして大勢の方が集まれば、こんなに広い範囲の草を刈っていかれるのかと、改めて数の力を感じました」