餅米収穫大作戦!稲刈り、はざがけ、山しごと!
- 活動日
- 令和元年10月6日(日)
- 活動場所
- 東京都八王子市上川の里 特別緑地保全地区
活動レポート
11月16日に行う初の餅つき用に餅米を収穫!
田んぼでの作業が終わったら山で雑木を伐採
実った稲穂に手応えを感じながら作業開始!
3年目となるこの地での稲作ですが、今年も稲刈り直前に雨が降り、3年続けて水が残るぬかるんだ田んぼでの作業となってしまいました。足場が悪いなかでの稲刈りは大変ではありますが、稲のデキは見たところ今年もまずまず。森ライのボランティアの方々と一緒に6月に餅米の苗を植えた2段目と1段目の半分の田んぼをターゲットに、稲刈りスタート!
稲刈りは「刈り係」と「縛り係」の二手に分かれて
作業は、鎌を持って稲を刈る係と、刈った稲を縛っていく係で二手に別れ、途中で立場を交代しながら進めていきました。片手で稲の下の方をつかみ、反対の手に持った鎌で手の下あたりに刃を入れて手前に引いてザクリ。この作業を2度繰り返したら「縛り係」の人にパス。さらに2度繰り返してパス。こうして4束受け取った「縛り係」の人は、4束を2つに分け、X字型に組んで紐で縛っていきました。
「はざ掛け」に込められた意味と狙い
収穫した稲をX字型に交差して縛るのは、稲穂を下にして吊るし干しをする「はざ掛け」をするのに適した形状にするためです。より詳しくいうと、吊るしたときにくるっと回転して落ちないように、下に向けた先端部分を長めにしたX字型です。稲を干すのは、乾燥させることで今後の作業をやりやすくする意味とともに、稲穂を下に向けておくことで、残っている栄養分や甘みを先端の米粒に集める狙いもあるといわれています。
お弁当を食べたら装備を替えて午後は山へ
刈った稲をすべてはざ掛けにして、午前中の田んぼでの作業は終了です。雨がひどい場合は安全面から中止も考えていた山での伐採でしたが、幸い天候はときおり晴れ間ものぞくなかなかのコンディション。お弁当とお茶で小休止して英気を養ったら、ヘルメットをかぶり、軍手を革のグローブ、鎌を手ノコに持ち替えて山に向かいました。
雑木の伐採は自然破壊とは真逆の健全な森にとって必要なこと
山で行う作業は雑木の伐採です。木の伐採というと「温暖化に結びつく自然破壊行為なのでは?」という声を聞くことがあります。確かに行き過ぎた伐採は生態系に悪影響を及ぼしたり、自然の浄化機能を失わせたり、土砂崩れなどの自然災害をもたらす原因にもなります。しかし、放置されて木の茂りすぎた森は、植物の光合成に必要な日光を遮られ、地面には下草も生えず、さまざまな植物の生長に悪影響を及ぼします。雑木を伐り、光が入って下草が生え、木の根がしっかり張り巡らされれば、雨水が地面にしみ込みやすくなります。健全な森は「緑のダム」と呼ばれ、降った雨を地面にいったん貯水することで大雨による洪水を防ぎ、蓄えられた水は、養分豊富な湧き水となって周囲を潤し、河川や遠方の海までも豊かにします。もちろん、この地で行っている稲作にとっても、いい水が重要なのはいうまでもありません。
急斜面に踏ん張って雑木を伐採
田んぼから山に移動して、まず気をつけなければいけないのは、作業する場所に傾斜が加わるということです。水が残っている田んぼでは靴ごと水のなかにのめり込んで動きにくかったですが、斜面でバランスを取りながらノコギリを使うのもまた、慣れない動きが必要なため要注意です。ノコギリの刃は引くときに切れるようにできているので、いくら押すときに力を入れても無駄なことや、木が倒れるときには倒れそうになる前に周囲に声をかけることなどを意識してもらいながら、山での伐採も無事終了。皆さんお疲れさまでした!
Voice
─参加者の声─
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A.Y.さん
「会社でCSRの仕事をしているのですが、グループ会社の方からこちらの活動の話をお聞きして、ホームページを拝見したらすごく面白そうだったので、仲良しの姪っ子を誘って初参加です。ボランティアは、ゴミ拾いとか砂防林の草むしりとかはやったことがありますが、稲刈りも伐採も初めてでした。両方ともとても楽しかったです。餅つきもスケジュールが合えば、ぜひ参加したいですね」