明るい森をめざした伐採活動と収穫したお米で餅つき体験ツアー
- 活動日
- 令和元年11月16日(土)
- 活動場所
- 東京都八王子市上川の里 特別緑地保全地区
活動レポート
今回の「正しいことを、楽しく!」の実践は、 山での伐採作業と、ぺったんぺったん餅つき大会!
今年の田んぼでとれた40キロの餅米を使って収穫祭
次世代に向かって里山の大切な自然環境を残していくことを目標に、2011年に特別緑地保全地区に指定された八王子市上川の里。ここで行う森ライの「里山整備と稲作活動」も3年目になり、今年の田んぼの恵みをいただく収穫祭の日がやってきました。4枚ある田んぼのうち、私たちが携わった手前2枚に今年植えたのは餅米です。10月6日に稲刈りを行い、今年は40キロほど収穫できました。この日は収穫した餅米を使って餅つきをしますが、その前にすべきは山の活動。今回も、明るい森を取り戻すために雑木の伐採です。
森のもつ豊かな「水源かん養機能」を取り戻すために
林業関係者は、暗く、下草も生えないような森を「荒れた森」といいます。雑木を伐り、下草が生えるほどに光が入るようになれば、いろいろな生物の活動が活発になり、それによって土壌に大小さまざまな空間が生まれ、雨が地面にしみ込みやすくなります。これを森林の「水源かん養機能」といいます。健全な森は「緑のダム」とも呼ばれ、大雨が降ったときの急激な増水を抑え、しばらく雨が降らなくても蓄えた水をゆっくりと流出することで水源としての機能を果たし、養分豊富な湧き水は周囲の環境を潤します。つまり、私たちが行っている稲作にとっても、水資源という観点から、森との関わりは重要なのです。
午前中は森に入って手ノコでギコギコ
ということで、ヘルメットに長靴、革手袋、ノコギリという伐採の「4種の神器」ともいうべき装備で身を整え、今回お集りいただいた40名を超える参加者の方々に4つの班に分かれてもらい、雑木の伐採に精を出してもらいました。今回も「受け口」「追い口」による伐採方法をお伝えしましたが、細い木はそのままストレートにノコギリを入れ、少し太めの木は「受け口、追い口」という具合に各自判断いただきながら午前中いっぱい汗を流し、ケガもなく無事作業を終えました。
カフェの店頭をお借りして餅つき大会のスタート!
早起きして八王子の山奥まで足を運び、身体を動かしてお腹がすいてきたところで、お待ちかねの餅つき大会の時間です。今回ご協力いただいたのは、上川の里から歩いて数分のところに昨年オープンしたカフェROAD RESTさん。今年田んぼで収穫した40キロの餅米のうちの半分の20キロをお預けして、臼と杵もご用意いただき、せいろで蒸した餅米をみなさん順番についていただきました。
ついた餅はコシも伸びもサイコーです!
ついた餅は、だし汁、大根おろし、あんこ、きな粉、ゴマなど、お好みの味にからめて、次々にお腹のなかへ。6月の田植えや、10月の稲刈りに参加した方も多く、自分たちで植えて、刈って、ついた餅の味はいかに?……せいろで蒸し、その場でついたせいもあって、実にコシのある、それでいて半端じゃなく伸びる、じつに食べ応えのある餅との評価をいただきました。20キロ用意した餅米でしたが、お土産でお持ち帰りいただく分もできて、大盛況のうちに年内の八王子での活動は終了です。みなさん良いお年を! そしてまた来年もよろしくお願いします!
Voice
─参加者の声─
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榎本さんご一家
「前回やらせていただいた稲刈りで収穫したお米を使った餅つきということで、それを楽しみに2度目の参加です。森での伐採も、いいことをしている感じがしますし、普段自然に接する機会があまりないのですごく気持ちが良かったです。じつはずっと台湾にいて今年帰って来たので、子どもたちに日本の文化にたくさん触れさせたいということもあるんです。下の子はお餅を食べること自体初めてでしたが、めちゃめちゃ食べてました(笑)」