森ライが企業向けに提供している、国産材を用いた社員参加型の木づかいプロジェクト。この日は、未完成の積み木の仕上げ作業を行っていただく積み木づくりにプラスして、それを利用してのチームビルディング研修の試みという興味深いプログラムです。サンフランシスコで創業したグローバルファッションブランド、バナナ・リパブリックのリージョンミーティングで実施されたもので、バナナ・リパブリックの全国の店長さんや、本社従業員の方々総勢96名で行われました。ご担当の方の企画の素晴らしさはもちろんですが、さすが接客のプロの皆さん、コミュニケーション力の高さが光りました!
開始時間が近づくと、会場におしゃれな皆さんが続々現れました。全国のバナナ・リパブリック店舗の店長さんと、本社の関連部署の皆さんが集うリージョンミーティング。森ライが提供する積み木づくりのプロジェクトを、その中で採用いただきました。担当の加藤綾子さんからバナナ・リパブリックのボランティア活動についての紹介のあと、竹垣隊長の出番です。まずは森ライおよび活動の背景にある日本の森の現状について、また、本日の作業の意義をお伝えします。恒例の「森のクイズ」は、正解者おひとりのケースもあり、盛り上がりました(笑)!
最初は通常通り、未完成の積み木を紙やすりで磨く作業。木紛で、せっかくのお洋服が白くならないよう、ビニールのエプロンやアームカバーで保護して、マスクも装着してから作業開始です。単純作業ではありますが、和気あいあいとした空気が流れます。すべて仕上がったら、その積み木を使って、チームビルディングの研修が実施されます。見本にある写真通りの造形(タワー)を再現するチームと、自由なクリエイティビティを発揮した作品づくりに挑戦するチームとに分かれ、制限時間内に完成させるもので、最後は竹垣隊長が審査のうえ、優勝チームを決定します。見ているほうもワクワクします!
スタートすると、まずは作戦タイム!チームごとに、進め方の戦略を練ります。さすが、日頃から多くのお客さんと接している皆さんです。どのチームも相互のコミュニケーションが活発に行われ、時折、メンバーの冗談に大きな笑い声もあがって、とっても良い雰囲気です。どのチームも負けず劣らずのモチベーションの高さ!作業の合間にも、戦略について再確認したり、状況に応じてそれを見直したり、限られた時間の中で、臨場感満点です。微妙なバランスに配慮しながらタワーを積み上げる作業では、息をのむような場面も。
制限時間内に、できるだけすべての積み木を使い切って、それぞれの造形をつくらなければなりません。ほとんどのチームが時間ギリギリまで手を動かします。できあがると、「わー!」という歓声と、拍手が響き渡ります。この頃には、チームがすっかり一体に。忠実に再現することが求められたタワーは、チームごとに少しずつ異なって見えます。自由作品のほうは、作品についての短いプレゼンを経て審査です。やはりバナナ・リパブリックのブランドを象徴するようなモチーフが目立ちました。それぞれに工夫があり、精巧にできていて素晴らしい!
竹垣隊長が選んだのは、女性メンバーによる編成チームの作品でした。優勝を告げた瞬間、チーム全員が力強く万歳!それにしても、盛り上がりました。大成功ですね!この、チームビルディングのための研修プログラムは、ご担当のおふたりがオリジナルで考えたものだそうです。素晴らしい!仕上がった5箱分の積み木は、BANANA REPUBLICのロゴの焼印入りの木箱に入れられ、バナナ・リパブリックの5つの店舗ブロック(北海道、関東、中部、近畿、九州)の保育園や幼稚園、児童養護施設などに寄贈されます。
石毛さん:ブランドとして、ボランティア活動は活発に行っていますが、こと環境活動に関して言えば、清掃くらいでした。新たなアイデアをいただいたと思っています。導入の、「森のクイズ」はなかなか正解できませんでしたね。身近にありながら、木についての知識が意外にないことがわかりました。いい機会になりました。
加藤さん:ふたりでいろいろと考えてつくったプログラムだったので、成功してとても嬉しいです!本社チームとストアチーム間の、貴重なコミュニケーションの機会をつくることができました。森ライさんの積み木づくりは、活動が完結するまでに、さまざまな人たちの関わりがある点が良いと思います。うちも人材は揃っているので、次は屋外での活動に参加できればと思います。