森ライが企業向けに提供している、国産材を用いた社員参加型の木づかいプロジェクト。今回は、何度もリピートいただいている、トヨタグループの総合商社、豊田通商さんにて、四万十ヒノキの間伐材を原料にした木毛(もくめん)を使ってのシューキーパーづくりです。完成したら、母子生活支援施設に寄贈します。社員の皆さんが、ランチタイム+αの時間を利用して作成。簡単そうに見えてコツのいる作業に、楽しみながら取り組んでいただきました!
今回の材料になる木毛は、森林率日本一の高知県で育った、四万十ヒノキの間伐材からできています。長い間緩衝材として使用されてきた木毛は、昭和50年代に普及した石油由来の緩衝材、通称「プチプチ」に押されて需要が激減し、製造する会社は現在日本でも数えるほどなのだそうです。言われてみれば…。しかしこの木毛、環境にやさしく非常に優れた素材。ヒノキは香りがよく、消臭、防虫効果があるとされており、シューキーパーにするにもうってつけです。
シューキーパーは生活必需品ではありませんが、母子支援施設に暮らす方々にとって、そうした「必需品ではないもの」が、生活に潤いを与える品として喜ばれるとの関係者のお話を受け、寄贈する運びになりました。国産材を適切に伐り出し利用することで健全な森を保ち、その資源をもとにした材料で、社会的に困難な状況にある人や子どもたちに喜ばれるものをつくり寄贈する。森ライが企業の皆さんとの協働で実践し、定着してきたソーシャル・グッドな形です。
お集まりの参加者の皆さんには、各自持参されたお弁当を広げながら、豊田通商の社会貢献活動について、森ライがお話する、森の大切さなどについて耳を傾けていただきます。お食事を終えるとすぐに作業開始!用意されたのは木毛と、木毛を詰め込む袋状の土佐和紙、最後に結わえる麻ヒモというシンプルな材料。寄贈用と、参加者ご自身が持ち帰る分と、おひとりあたり二組を作成します。
あっという間に終わりそうと思いきや、木毛は小分けにしないと詰め込めず、想像していたよりも時間がかかりました。それでも少しずつコツをつかみ、お隣さん、お向かいさんとお話ししながら、ひとつ、ふたつと丁寧に仕上げていきます。終了するころには、麻ヒモの色選びと結び方に、控えめながら個性がにじむシューキーパーがたくさん出来上がりました。ヒノキのいい香りが漂います。お疲れさまでした!
2016年4月入社です。入社後すぐに、森ライさんとの木づかいプロジェクトを経験して、最近やっと、こうしたプログラムの調整を一通りできるようになりました。参加者に「楽しかった」と言われるとやっぱりうれしいですね。配属されたのが社会貢献室と知ったときは予想外で、正直、商社らしからぬ仕事内容に拍子抜けしました。でも、社会貢献活動の大切さを理解できるようになった現在は、仕事に誇りを持って臨んでいます。目下の目標は、同期に参加してもらうことです!