森ライが企業向けに提供している、国産材を用いた社員参加型の木づかいプロジェクト。今回は、世界各国に展開するFORTIVEグループの一員で、医療器材の洗浄・消毒、滅菌分野のリーディングカンパニーであるASP Japanさんによるカリンバづくりです。コロナ禍での在宅勤務が続く中、お仲間と、マスク姿ではありますが顔を合わせる貴重な機会。FORTIVEがコミュニティへの貢献として実施してきた『Day of Caring』の一貫で、カリンバをNPO法人こどものちからに寄贈します。同法人は、国立がんセンター中央病院の小児待合室で、病児とその家族のための遊びを提供しています。活動は、ソーシャルディスタンスに配慮しながら行われました。
カリンバづくりに先立って、竹垣隊長が、地球環境と日本の森の現状を、SDGsにも触れながらレクチャーします。最後の感想共有で、「知らないことが多くて勉強になった」との声も聞かれたように、恒例の森のクイズでは意外な解答にどよめきも。花粉症の人の天敵とされていますが、スギの木はその成長期にCO2をたくさん吸収してくれるありがたい木でもあるんです。国産材に対して興味が増したのか、カリンバの土台となるヒノキは「日本のどこ産ですか?」という質問もありました。高知県です!
いよいよカリンバづくりがスタート。複雑な作業はありませんが、シンプルな楽器だけに正確に調律するのが一番むずかしいのです。指で弾き、ご自分の耳元で音を確かめては、首をかしげる参加者のみなさん。スマホを取り出し音階確認にアプリを使う人も現れました。時間ギリギリまで、何度も念入りに確認しながら、お手元にお配りした楽譜を見てちょっと練習も。音がきれいなカリンバ、曲らしきものが弾けるとさらにうれしそうです。
完成したカリンバで、「キラキラ星」「かえるの合唱」「メリーさんのひつじ」の3曲を合奏します。ソーシャルディスタンスを保てる人数ということで、大きなテーブルに分かれた1チーム4〜5人のみなさん。「キラキラ星」はチームごとに、「かえるの合唱」は輪唱、「メリーさんのひつじ」は全員で演奏しました。ときどき外れた音が響くのはご愛嬌です。きれいな音が響き渡り、「癒されました」という感想が多く聞かれました。控えめで、やさしく澄んだカリンバの音色は、そのご感想の通り、近くで鳴っていても耳障りでないから不思議です。寄贈先の子どもたちにも、同じように感じてもらえるとうれしいですね。ご協力ありがとうございました!
みんな、すごく楽しそうに、前のめりで取り組んでくれた様子でうれしかったです。仕上がったカリンバは、音色も見た目も素敵で愛情がわきます。在宅勤務が続く中でしたから、私自身も久しぶりに楽しめました。前段のレクチャーもすごくためになって、「次は森に行きたい」と言う人もいましたし、担当者として、やった甲斐がありました!竹垣さんのお話では、森に行くとずい分ストレスが減ることがわかっているそうですね。それを含め、知らないことが多いと実感しました。自分になにができるか、改めて考えるきっかけにしたいと思います。